江玉睦明准教授(理学療法学科,スポーツ医科学Lab、運動機能医科学研究所)らの研究論文が国際誌『Annals of Anatomy』に掲載されました!!
江玉先生は解剖学的アプローチよりスポーツ外傷・障害の原因解明を行っており,今回は足関節捻挫で損傷する可能性が多い前距腓靭帯についての研究内容となってます.
研究の概要と江玉先生からのコメントは以下の通りです.
研究の概要
足関節を捻挫した際に頻回に損傷する靭帯に前距腓靭帯があります。その前距腓靭帯には4つのタイプがあることを明らかにしました。タイプⅠは前距腓靭帯が1本のもの、タイプⅡ-aは前距腓靭帯が2本であり不完全に分離しているもの、タイプⅡ-bは前距腓靭帯が2本であり完全に分離しているもの、タイプⅢは前距腓靭帯が3本のものです。タイプⅡやタイプⅢでは靭帯の長さや走行角度が異なるため、足関節の制動機能が異なる(捻挫をしやすい)可能性が考えられました。
本研究は国際誌『Annals of Anatomy』に掲載予定です。
江玉先生からのコメント
本研究結果は、遺体を対象にした研究になります。今後は、本研究結果を基に生体を対象に研究を進めていき足関節捻挫のメカニズムの解明に繋げていきたいと考えています。
研究のポイント
- 前距腓靭帯の形態を明らかにした点
1:前距腓靭帯、2:前距腓靭帯(上部線維)、3:前距腓靭帯(下部線維)
4:前距腓靭帯(中部線維)、5:踵腓靭帯、6:外側距踵靭帯、A:前方、P:後方
原著論文情報
Edama M, Kageyama I, Kikumoto T, Nakamura M, Ito W, Nakamura E,Hirabayashi, R, Takabayashi T, Inai T, Onishi H. Morphological features of the anterior talofibular ligament by the number of fiber bundles. Annals of Anatomy. [in press]