森下慎一郎(理学療法学科,神経生理Lab,運動機能医科学研究所所属)らの研究論文が『Eur J Cancer Care』に採択されました‼
近年では,がんで苦む患者さんに対するリハビリテーションの効果が解明されており,森下先生は,これまでがん患者さんの身体機能やQOL,倦怠感がどのような変化をするのか?や,リハビリテーションによって改善するのか?についての研究を行っております.今回はがんを患ったことのあるがんサバイバーの方の筋力やQOLの変化に関する研究です.今回の研究論文の詳細と森下先生からのコメントは以下の通りです.
研究内容の概要:
がんサバイバーの方々の筋力とQOL、倦怠感はまだ十分にわかっていません。今回リレー・フォー・ライフ・ジャパン2016、2017新潟でMD Anderson Cancer Center(USA)、慶應義塾大学と共同でがんサバイバーと健常者の方々を対象に筋力、QOL、倦怠感の調査を行いました。調査の結果、がんサバイバーの筋力はQOLと大きく関わっていることが明らかになりました。
森下先生からのコメント:
がんサバイバーの方々にとってどのようなリハビリテーションを行えばよいかはまだ分かっていません。今回、筋力測定やQOLの評価をすることで、がんサバイバーの筋力がQOLに大きく関わっているのが確認できました。本研究内容はがんサバイバーの方々にとってどのようなリハビリテーションをすれば良いのかのヒントとなります。
本研究成果のポイント:
① がんサバイバーと健常者のQOLの比較(図1)
② がんサバイバーと健常者の筋力とQOLの関連性(表1)
③ リレー・フォー・ライフ・ジャパン2016、2017新潟の測定風景(写真)
原著論文情報
Morishita S, Tsubaki A, Fu JB, Mitobe Y, Onishi H, Tsuji T. Cancer survivors exhibit a different relationship between muscle strength and health-related quality of life/fatigue compared to healthy subjects. Eur J Cancer Care (Engl). 2018 May 16:e12856. doi: 10.1111/ecc.12856. [Epub ahead of print]