〇 太田大樹先生(理学療法学科,Pain Lab,運動機能医科学研究所)の御挨拶

2019年度より,新しく理学療法学科に赴任された太田大樹先生(Pain Lab,運動機能医科学研究所)より自己紹介および研究紹介,皆さんへのメッセージを頂きました.

太田先生の自己紹介

 私は信州大学で理学療法免許を取得した後,名古屋大学大学院に進みました.大学院に進んだきっかけは,臨床実習において,骨格筋の病態が非常に重要であるにもかかわらず,不明な点が多く残されていることを知ったことです.博士課程(医学)を修了した後は,帝京大学医療技術学部において研究や教育に携わってきました.大学院時代から現在に至るまで,骨格筋の痛みの基礎メカニズムの解明に取り組んでいます.

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太田先生の研究紹介

 久しぶりにスポーツや力仕事をした翌日に,筋肉痛を感じることはありませんか?かつて筋肉痛の主な原因が乳酸であると考えられていた時期もありましたが,この説は様々な研究によって否定されています.では何が筋肉痛を引き起こしているのでしょうか?私はその具体的な原因物質を解明すべく,様々な研究手法を用いて研究しています(左図).

 また,痛みを伝える神経にはいくつものタイプが存在します.その中で,正常時には痛み刺激に反応せず,病態時にはじめて反応するようになる神経タイプの存在が提唱されています.私は骨格筋においてこの実態を,神経の電気的特性を解析することで調べています(右図).

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太田先生より在学生・高校生へのメッセージ

 実技技能の向上,国家試験合格,卒業研究で成果を得ることなど,いずれも一朝一夕で成し遂げられるものではありません.時には全然うまくいかず,自分の不甲斐なさを痛感することがあるかもしれません.かく言う私もそのようなことの連続です(現在進行形).しかし,失敗は新しい課題にチャレンジしていることの証でもあり,長い目で見ればプラスになるはずです.ぜひ大きな視点で物事をとらえ,仲間を大切にしながら,自分の強みをコツコツと磨いていってください.新潟医療福祉大学という,活気に溢れ,大学資産の恵まれた環境を有効に活用し,有意義な大学生活を送ってください!