【研究内容の概要】
代表的な足部障害である扁平足は，多くのランニング障害を引き起こします．そのため，扁平足のようなアライメントを改善することは，ランニング障害を予防することに繋がります．近年では，Short foot exerciseと呼ばれる内在筋エクササイズが足部機能を高めることが報告されています．本研究では扁平足のタイプによってエクササイズの効果が異なるのかを検証しました．その結果，Stiffな（かたい）扁平足はFlexible（やわらかい）な扁平足と比較して，Short foot exerciseの効果が低いことが明らかとなりました．本研究成果は，国際誌『Journal of Foot and Ankle Surgery』に掲載予定です．

【研究者からのコメント】

　本研究で，扁平足のタイプによってShort foot exerciseの効果が異なることを明らかにしました．そのため，正常足と扁平足に分類するだけでなく，扁平足のなかでもタイプ分類することが重要になると考えています．本研究結果は，扁平足者に対する理学療法を行ううえで有用な情報になると考えています．

【本研究成果のポイント】
扁平足のタイプによってShort foot exerciseの効果を示した点．

原著論文情報：
Ishiyama Haruki, Takabayashi Tomoya (Corresponding author), Hiratsuka Shiori, Ito Wataru, Kikumoto Takanori, Kubo Masayoshi. Effect of arch height flexibility in individuals with flatfoot on abductor hallucis muscle activity and medial longitudinal arch angle during short foot exercises. Journal of Foot and Ankle Surgery. 2022. [accepted].