西須一紗さん(理学療法学科18期生,スポーツ医科学Lab,沼田脳神経外科循環器科病院勤務)と関根千恵助教(理学療法学科,スポーツ医科学Lab,アスリートサポート研究センター,運動機能医科学研究所)の研究論文が国際誌『Healthcare』に採択されました!
研究内容の概要:
スポーツ動作には体幹筋の機能が重要だと考えられており,競技現場でも体幹筋トレーニングがよく行われています.しかし,「スポーツ動作で筋はどのように働くのか」,「体幹筋トレーニングがどのような効果を及ぼすのか」は十分に明らかになっておりません.本研究では,「ヘディングシュートにおける筋活動」と「体幹筋トレーニングが与える即時効果」を調べました.その結果,他の腹筋に先行し,体幹の安定性に関与する内腹斜筋の活動量が早期から大きくなること,トレーニングの実施により背筋群の活動量が減少することを明らかにしました.本研究成果は,国際誌『Healthcare』に掲載予定です.
西須さんと関根先生からのコメント:
本研究の結果は,ヘディングシュートには内腹斜筋の働きが重要であること,体幹筋トレーニングの実施により,背筋の負荷を軽減できる可能性があることを示しています.今後は,体幹筋トレーニングを長期的に行った際の効果検討や,腰痛者を対象にした検討を行い,競技現場での指導や腰部障害予防に繋げていきたいと考えています.
本研究のポイント:
① ジャンプヘディングシュートにおける体幹と下肢の筋活動を明らかにした点.
② 体幹筋トレーニングがサッカーのヘディングシュートへ与える即時効果を検討した点.
原著論文情報:
Sekine C, Saisu K, Hirabayashi R, Yokota H, Hayashi H, Takabayashi T, Edama M. Immediate effects of stabilization exercises on trunk muscle activity during jump header shooting: a pilot study. Healthcare. 2022 (in press)