9月9日に3年生を対象にしたOSCEが開催されました.今回はその様子をご紹介します.
OSCE(客観的臨床能力試験)とは,臨床能力を客観的に評価する実技試験で,模擬患者様とのコミュニケーションや検査測定の実施方法を評価する実技試験になります. 3年生は評価実習が始まる前に実施しています.
以前の記事でOSCE勉強会についてご紹介しました.その時の様子を知りたい方はこちらからご参照ください.
今回の記事はいよいよその試験本番を迎えた様子です.
大学院生が模擬患者様役となり,あらかじめ設定された患者様像を演じます.まずはご挨拶から始まり,今日の調子や今の状態などを確認しながらコミュニケーションをとっていきます.
その後,与えられた課題に沿って学生は検査測定を適切かつ安全に行えているかがチェックされます.この課題は,膝にどのくらいの可動域があるのか(どれくらい動くのか)を計測しているところです.患者様の痛みや状態を確認しつつ,適切に角度を計測する器具を当てて,正確な計測を行うためには練習が必要になります.このような練習をこれまでの授業や前述したOSCE勉強会で行い,評価実習に行っても問題ない技能を習得していきます.
こちらは適切な介助を行いながら,立ち上がり動作を行っているところです.安全面に配慮した適切な介助をするだけでなく,その際の動きを分析し,どのような問題があるのかも考える必要があります.
最初の挨拶から各課題を行う一連の流れの中で,計測を行う技能だけではなく,安全面はしっかり配慮されているか,コミュニケーションは問題ないか,服装や身だしなみは清潔感があるかなど,医療人として必要な面を教員がチェックしていきます.そして,そのチェック内容を元に各学生にフィードバックを与え,今後の評価実習や理学療法士として働き始めてからも有用なアドバイスを行っています.教員数の多い本学理学療法学科では,各教員がOSCE時に受け持つ学生数が少なくなるため,一人ひとりに細やかなフィードバックとアドバイスを与えることができます.