【在学生の活躍】卒業研究発表会が開催されました‼

今年度の卒業研究発表会が開催されました。
本学理学療法学科では、8つのLab(研究グループ)があり、3年生からは各々が興味のある研究領域のLabに所属し、卒業研究活動が始まります。
卒業研究発表会は、まさに約1年半かけて取り組んできた集大成となります。
発表前は緊張した面持ちの学生もいましたが、発表時には各自で取り組んできた研究成果について堂々と発表を行っていました。
研究を始めた当初は、何もわからなかった学生達が堂々と発表している姿を見ると、教員陣も感慨深い気持ちになります。
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今年度からは、特に優れた研究活動ならび研究成果をあげた学生に対して、「卒業研究表彰」という新たな取り組みが始まりました。
栄えある初代の最優秀賞は杉本 柚華さん(スポーツ医科学Lab)、優秀賞は高橋 萌々香さん(バイオメカニクスLab)が受賞しました。

最優秀賞
演題名「経皮的迷走神経刺激(tVNS)が月経周期に伴う自律神経活動変化に及ぼす影響」
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受賞者:杉本さんのコメント
女性の月経周期は月経期(卵胞前期)、排卵期、黄体期に分けられ、異なる女性ホルモンの働きによって自律神経活動が変動することが知られており、月経困難症における不安や抑うつといった精神症状、および腹痛や頭痛などの身体症状との関連が指摘されています。近年、この自律神経活動を外的に変調させる経皮的迷走神経刺激が注目されており、うつ症状や片頭痛の改善が得られることが報告されています。私は、経皮的迷走神経刺激がもたらす自律神経活動の変調と月経周期との間に関連があるかを明らかにすることを目的に卒業研究を行いました。その結果、経皮的迷走神経刺激は月経周期の影響を受けずに刺激中に心拍数を低下させることや黄体期の交感神経活動が高い被験者ほど刺激後に副交感神経活動の増大することを明らかにしました。今回の研究成果から、経皮的迷走神経刺激は月経随伴症状の要因であると考えられる黄体期の過剰な交感神経活動を抑制する可能性があり、月経困難症の女性に対する有用な治療法になり得る可能性が示唆されました。

近年理学療法領域においても注目が高まるWomen’s Healthに関する研究をすることで、将来理学療法士として、女性特有の疾患で苦しむ方のために何かできないかと思い、本研究を計画しました。女性被験者を集め月経周期を確認しながらの実験はとても大変でしたが、臨床現場へ繋がるような基礎研究が出来て良かったです。

優秀賞
演題名「5kmランニングによる繰り返しの負荷が足圧に与える影響」
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受賞者:高橋さんのコメント
卒業研究を進める中で研究テーマや実験の内容や方法を自分で考え、Labの友達と協力して実験、解析などに取り組み、考察を考えることはとても大変でした。しかし、研究に取り組む中で自分の気になっていたランニング動作をバイオメカニクスの視点から詳しく知ることができ、研究を進める中でも多くのことを学ぶことが出来ました。自分から積極的に行動し、実験をなるべく早く進め、先生に早めに連絡・相談して進めることで計画的により良いものを作ることができましたと感じています。卒業研究を通して身につけた、早めの相談や行動力する習慣は、4年生での臨床実習にも活かすことができたと思います。

その他にも、同じLabに所属する友達と夜遅くまで残り、卒業研究を協力して進めたことで、Lab内で学生同士の協調性や団結力が高まりました。先生方にもたくさんのご意見やアドバイスを頂き完成させることができたため、とても感謝しています。卒業研究発表会では、このようにして完成した卒業研究を分かりやすく伝えられるよう工夫して、他の学生や先生方の前で発表することが出来ました。他の学生の発表も聞くことでさまざまな知識が身に付き、とても有意義な経験になりました。

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