本学の3年生は病院や施設などで3週間の臨床実習を行います.この臨床実習を行う期間は2期に分かれており,1期目の学生たちは9月最終週から実習を開始します.その学生たちを対象に,臨床実習に向けて「OSCE(客観的臨床能力試験)」と言われる実技試験が実施されました.
OSCEは単に知識や実技の技術を問うだけでなく,より臨床的な能力を客観的に評価する試験で,本学では2009年から継続的に行っています.3年生は臨床実習前にOSCEを行うことで,臨床で必要な知識や実技能力,思考過程,リスク管理能力に問題がないかと確認します.そして,教員が各学生にフィードバックを行うことで,臨床的な能力を高めて実習に望める準備を行っています.
OSCEでは大学院生が模擬患者様役を演じます.その患者様役に対して,学生は適切なコミュニケーションをとり,必要な情報を聴取していきます.その後,検査測定を安全かつ制限時間内に実施し,なぜそのような検査測定を行ったのか,その思考過程もチェックされます.緊張感のある中でコミュニケーションをとり,検査測定を行うことで,実際の実習に向けて各学生に必要なことはなんなのかを明確に認識することができます.
実習前にOSCEを行い,臨床に必要な能力を身に着けてから実習に臨むことで,よりスムーズに実習の中で学びが得られるように,一連の教育課程を本学科では整えています.