研究の概要:
近年,レジスタンストレーニングによって関節可動域(ROM)が向上することが多くの研究によって報告されておりましたが,レジスタンストレーニングの運動範囲によって得られる効果が異なる可能性がありました.そこで,本研究では広い範囲と狭い範囲(筋短縮位)でのレジスタンストレーニングが,柔軟性に与える即時効果を検討致しました.その結果,広い範囲でのレジスタンストレーニングは,狭い範囲でのレジスタンストレーニングと比べて即時的なROM増加効果が大きいことが明らかとなりました.
コメント:
本研究の結果より,即時的なROM増加には広い範囲でのレジスタンストレーニングが有効であることが示唆されました.今後は,長期間の実施による効果(長期介入効果)や,主にROM増加を目的として実施されるストレッチングとの効果の比較についても検討していきたいと考えております.
本研究は,西九州大学の中村雅俊先生をはじめ,オーストリアのAndreas Konrad先生,ドイツのKonstantin Warneke先生,カナダのDavid G Behm先生といった多くの先生方からご指導を頂きました.本研究に携わった全ての方々に関して,この場をお借りして感謝申し上げます.
本研究のポイント:
1. 広い範囲でのレジスタンストレーニング(Full)は狭い範囲でのレジスタンストレーニング(Partial)と比べて大きいROM増加効果が認められました.
2. 筋腱複合体の硬さは,広い範囲・狭い範囲でのレジスタンストレーニング共に有意な変化は認められませんでした.
論文情報:
Acute effects of resistance training at different range of motions on plantar flexion mechanical properties and force
Murakami Y, Konrad A, Kasahara K, Yoshida R, Warneke K, Behm D, Nakamura M.
Journal of Sports Sciences
https://doi.org/10.1080/02640414.2024.2320522.
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