平田萌々花さん(理学療法学科17期生,大学院急性期理学療法コース,小田原市立病院勤務)の論文が採択・掲載されました!

大学院急性期理学療法コースを修了した平田萌々花さん(理学療法学科17期生,小田原市立病院勤務)の論文が『Journal of Rehabilitation Neurosciences』掲載されました.

研究内容の概要:

Lateropulsionは、不随意的に身体が一側に倒 れる姿勢定位障害であり、日常生活に支障をきたすことがあります。lateropulsionに対する理学療法として、立位の安定性向上に関する報告はされていますが、歩行機能の改善に関する報告はされていません。脳卒中治療ガイドラインでは、装具を用いた早期歩行練習を推奨しており、装具は姿勢制御の改善に寄与することが報告されています。本症例報告では、延髄外側病変により lateropulsion を 呈した症例に対して,歩行獲得を目的に長下肢装具を使用 した歩行練習を実施したところ,短期間でlateropulsionの軽減が認められました。長下肢装具を使用し関節の自由度を制限した課題はlateropulsionに対する理学療法の一つになる可能性が示唆されました。

研究者からのコメント:

本症例報告では、長下肢装具がlateropulsionに対する理学療法の一つになる可能性を示唆しました。単一症例であるため、今後は他の症例でも効果検証する必要があると考えています。

 
  
原著論文情報
  

Gait training using knee-ankle-foot orthosis on lateropulsion in lateral medullary lesions: A case study(延髄外側病変における長下肢装具を用いた歩行練習がlateropulsionに及ぼす影響: 症例報告).平田萌々花, 小澤祐治, 新山祐貴, 小澤哲也, 佐藤隆一, 井上達朗, 霜田直史, 鈴木良介.Journal of Rehabilitation Neurosciences, 2024