平塚栞さん(理学療法学科18期生,大学院修了生,バイオメカニクスLab,岡田整形外科)と高林知也講師(理学療法学科,バイオメカニクスLab,運動機能医科学研究所)らの研究論文が,国際誌に採択されました!

平塚栞さん(理学療法学科18期生,大学院修了生,バイオメカニクスLab,岡田整形外科)と高林知也講師(理学療法学科,バイオメカニクスLab,運動機能医科学研究所)らの研究論文が,国際誌『Journal of Orthopaedic Research』に採択されました!

研究内容の概要】

 扁平足は,様々なランニング障害の危険因子であることが明らかとなっています.しかしながら,すべての扁平足者がランニング障害を発症するわけではありません.運動連鎖という概念は障害発生に関与することが報告されていますが,近年の研究において,ランニング中の下肢関節間の運動連鎖パターンは2つに分類されることが報告されています.しかし,この分類には足部アライメントの特徴が考慮されておらず,ランニング障害に重要な水平面の運動も含まれていませんでした.そこで,ランニング中の下肢関節の運動連鎖パターンを階層的クラスタリングによって分類し,各運動連鎖パターンを決定する関節運動と足部アライメントを明らかにすることとした.結果として,下肢関節間の運動連鎖パターンは、主に前額面上の運動を中心に2つのクラスターに分類され,足部アライメントによってクラスターは分類されないことが明らかとなりました.

研究者からのコメント】

本研究では,扁平足のような異常アライメントは運動連鎖パターンに含まれないことを明らかにしました.そのため,扁平足によって必ずしも運動連鎖は変化しない可能性が考えられます.今後は,扁平足をさらにタイプ分類することで,障害発生しやすい扁平足のタイプが明らかになると考えています.

本研究成果のポイント】

1) 階層性クラスタリングによって運動連鎖パターンを分類した点.

2)クラスター間で相互相関係数の違いを示した点.

 
  
原著論文情報
  

Hiratsuka Shiori, Takabayashi Tomoya (Corresponding author), Kikumoto Takanori, Watanabe Takahiro, Kubo Masayoshi: Classification of kinematic coupling patterns between lower limb joints during running. Journal of Orthopaedic Research. 2025.3.